プロ野球選手であれば、球団が雇っているトレーナーが筋肉疲労の改善や関節の痛みなど
のチェックといった身体面のメンテナンスを行っていますが、デッドボールなどの不測の
事態は別として、怪我や故障などの野球障害に悩まされる選手は少なくありません。
ピッチャーが肩を痛めて故障者リストに入るケースは珍しくありませんし、野手でも肩や
足、腰などを痛めた結果、長期間のリハビリをせざるをえなくなったり、入院して手術を
受けることも少なくありません。
故障で離脱する前は優れたパフォーマンスを見せていた選手でも、復帰後は相当低下する
ことが多いことから、ハンカチで有名な人など、人気の高かった選手ほど落差も大きいと
いうことになるわけです。
学生野球や少年野球ともなれば、さらに環境は劣悪であって、自分の身は自分で守るしか
ないという状況であり、身体を壊しても当然だと言える練習内容や、試合での使われ方を
されることも少なくありません。
高校野球のようなトーナメント大会だと4日間連続で先発完投して500球以上を投げる
といったケースは最近では減りつつあるとは言っても、チーム事情によっては一人で投げ
続けざるを得ない場合もありますし、当然ながら肩や肘、指先などを酷使し続けることで
筋肉や関節、骨格などは痛み続けていきます。
酷使して痛めた身体は少しでも休ませる必要があるのは当然だとしても、ただ体を休めて
いればいいというものでもありませんし、体幹を鍛えるトレーニングや肘のマッサージ、
ストレッチなどを熱心に取り組んでいても、筋肉疲労や違和感、痛みが取れないといった
状況が続いているのではないでしょうか?
広島市にある「Mac’s Trainer Room」代表でトレーナーの高嶋誠さんは故障が多い選手
と、怪我や故障とは無縁の選手との違いとして、以下の2点をあげています。
- 「痛みの箇所」だけに治療・予防行為を行っている
- 投球動作やフォームの形を正しくすれば怪我をしないという勘違い
むしろ、股関節の柔軟性こそが故障体質になるかどうかのポイントだと高嶋さんは断言
します。
股関節の柔軟性、可動域を広げることが怪我や故障をしないようにするためには重要です
が、具体的に何をすればいいのか分からないと思います。
そこで役立つのが「投手パフォーマンスライン」です。